スタッカートは、いろいろな表情を出せる、ピアノに
欠かせない奏法。
元気よく楽しいもの。
悲しげな涙のしずくのようなもの。
ヴァイオリンのピッツィカートのようなもの。
金管楽器のように、スカッとした響きの大きいもの。
体重を乗せ、オーケストラのような音を出すもの。
地響きのようなもの。
ビシッとムチ打つようなもの。
ピカピカと光る星のようなもの。
かっこよく決める時のもの、など。
鍵盤の下がる8ミリの深さを、どのくらいのスピードで弾き、
どのくらいスピードで離すかによって、まったく異なるスタッカート
が生まれます。
かける重みによっても、違ってきます。
自然に、そこにあったようなスタッカートが、生まれると思います。
ただし、指の力が、弱いうちは、鋭いタイプのスタッカートが、
弾けないこともあります。
このような場合は、どんなイメージのスタッカートか感覚を
つかませることが、必要かもしれない。
あくまで、楽しく弾く心がけることにつながる。
心こめた音色は、聞き手の心に響くように、つながっていくよ。
ピアノのテクニックの中で、最もむずかしいのは、レガート奏法。
弦を打つ打楽器とも言えるピアノは、息の楽器にように、
音と音が、うまくつなげられない宿命をもっている。
歩くときに、右足と左足が、自然に交互にでるように、
ピアノをレガートで弾くときも、指と指が、自然と入れ替わりながら進みます。
腕を動かして弾くと、はずみがつき、次の音も、腕を振って、弾くことになります。
レガート奏法は、リレーのよう。
ピアノを弾くことを、鍵盤から離れたところで、練習すると、りきまず、
簡単にマスターできることがあるよ。
音階進行は、曲中の大半を締めます。
音階を美しく弾くことができれば、その曲の大半が美しくなるよ。
歩き方に関連して、ピアノのテクニックで、最も大切なことが、
音階かもしれない。
音階をレガートで、弾くことには、指使いを確実しておく必要があるよ。
迷っていては、スムーズなレガートはできません。
音階は、1オクターヴ上の主音を含めて、8つの音で、できている。