大規模な科学技術計算に用いられる超高性能コンピュータ。その時点での最先端の技術を結集して開発され、価格も性能も他のコンピュータとは比べ物にならないほど高い。
原子力、自動車、船舶、航空機、高層ビルなどの分野で設計やシミュレーションに使われ、近年では分子設計や遺伝子解析などバイオ、化学分野での導入も活発になっている。大学や研究機関で使われることが多いが、一般企業でも導入が進んでいる。
科学技術分野で頻繁に使われる行列計算などの大量の繰り返し演算を高速化するため、ベクトルプロセッサと呼ばれる特殊な演算装置を用いて並列処理を行う方式が主流であったが、パソコンなど小型のコンピュータ向けのマイクロプロセッサの飛躍的な性能向上と低価格化を受けて、近年では多数のマイクロプロセッサを接続して並列に動作させるMPP方式のスーパーコンピュータが増えている。